~DIYで弦間ピッチの修正/ブリッジサドルの溝変更によるピッチ補正/自分のスタイルに合わせた弦ピッチに変更してみた~
弦と弦の間のピッチは、一般的にギブソン系で10.5mm、フロイドローズで10.8mm、フェンダービンテージで11.3mmと言われていますが、トレモロの方式によってピッチは様々ですね。
ピッチを考慮せずに高価なギターを購入する人がいますが、その後の弾き心地に大きく影響してくるので、チェックポイントに入れておく必要はあると思います。
今回は、以前付けたサドル溝の位置を変更してピッチ補正をしてみました。
サドルの話って これまでに何回も出てきましたよね。
サドルやナットは チューニングや音色に影響する とても重要なパーツだからね…。
弦間のピッチやセンターが気になる
現状と対策
現状はこんな感じでした。
フロントとリアのピックアップサイズは変えていないので、リアでポールピースと弦がズレるのは仕方ないのですが 弦間の大小がピッキングにも影響しているかもしれません…。
今回は 弦のサドルへの乗っかり位置を修正しますが 弦間を狭くすると 指の腹に当たる事がある為 コードアルペジオで音詰まりが起きやすくなります。
施工する場合は メリットとデメリットをよく検討してから行います。
現状のサドルは、KTSのチタン製に変えてあります。サスティンが飛躍的に伸びる優れものです。
サウンドハウス/KTS PR-05 For GOTOH T.O.M GE103B,104Bこのサドルは、GOTOHのGE103B-T用なのですが、GE103B-Tブリッジとはコレの事です。
さて、チタンサドルについてですが 溝無しで販売されていて、ギターの現状に合わせて溝を付けられるようになっているのです。
これはありがたいです。
しかし当時、私の施工が甘くて、サドル溝でピッチ調整してポールピースのセンター寄せが不良で、ずっと気になっていたのです。
施工開始/サドル溝の除去
このサドルは、元は溝が無い製品で 経年により出来た溝はとても浅いです。
私の考えは、ナットとサドルの溝はチューニングや音色に与える影響が大きいので、出来るだけ溝は浅くして弦との接触面を少なくするべきだと考えているのです。
このため、ダイヤモンドやすりで テールピース側の斜面を削ると溝を殆ど無くすことが出来ました。
しかし、チタンなので硬かったです。
溝が無くなると こんな感じです。
弦の位置決め
4~6弦は良い位置に落ち着いているので、施工は1弦から3弦までのプレーン弦を対象にしました。
テールピースからナットまで真っ直ぐにしたいため、弦を緩めた状態で まるで「墨ツボから糸を出して直線をマーキングする大工さん」のように弦をピンピン摘まんで位置出しします。
何回やっても同じ位置なら ペグを巻いて弦をサドルに食い込ませます。
数日後にサドルの斜面側に筋を付けて 弦が暴れないように 定位置に落ち着かせます。
電子ノギスは持っていますが、ピッチが何ミリだろうと それぞれの弦間が乱れていない事や弾き易くなったのであればOKです。(ちなみに均等に10mm程度でした)
とりあえず施工完了
まあまあじゃないでしょうか?1弦と2弦のポールピースの乗りは かなり改善しましたね。
弦がサドルの中央からズレることになりますが、溝無しサドルは こういう調整を前提に市販されてますし、ギブソンのビンテージは みんなこんな感じで修正してますから、まぁ~ガマンガマン…(笑)
弦にしてみれば、これが自然な状態という事ですね…。
施工直後の音
第一印象、シャリ~ンという感じです。
落ち着くまで まだまだ変わっていくと思います。
これから弾き込んで連鎖を修正
ギターは バランス楽器ですから1箇所に手を加えると その他の箇所のチェックが必要になります。
想定では
①弦高
②オクターブチェック
②音(トゥルーバイパス、アンプセッティング)
時間をかけて修正します。
まとめ
弦間ピッチの修正を弦のサドルへの乗っかり位置の修正で行いました。