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ギターメンテナンス

DIYでギターの改良/誰も教えてくれない秘密のセッティング

この記事は約9分で読めます。

~アンプセッティングや自分のギター・ベースの改良点は秘密のレシピだから誰にも教えないプロミュージシャンは多いですよね~

アンプのセッティングって、その日によって具合が違うから、難しくてセッティングに時間がかかりますよね。

でも、リハーサルを始めるまでに 無駄な時間は掛けたくないものです。

私の場合は、セミアコを使っているので、生音重視のクリアな音質が中心なんですが…

そのセミアコで ジェイグレイドンは曲に合わせてメタルな音色も使い分けてます…。

そういう幅広のセッティングへの憧れは 私にもあって 昔 独自のペダルボードを使っていたこともあります。

でもセミアコ独特の「演歌」の歌声のような音色が潰れてしまうのが、もったいない気もする…。

迷った結果、アンプシミュレーター以外は、自作のプリアンプ内蔵のボリュームペダルの2台だけのシンプルなセッティングに行き着いたんです…。

弟子
弟子

なんだか、普段と出だしが違う感じがするけど…。

マチャペロ
マチャペロ

今回は、ギターベースメンテナンスの基礎技術を一旦総まとめしようと思ってるんだ。

今後は弾き手の内面の話と、出てくる音の話へ展開しようと思ってるんだよ。

さて 私のボリュームペダルは、横浜駅近くの楽器店の店頭で中古購入したものです。

フェンダークラシックのボリュームペダルですが、製造終了で今では新機種に代わっています。

興味のある方は色々な機種の通販の相場を時々チェックしてみたらどうでしょう…。

ボリュームペダル

あとは、アンプシミュレーターの ZOOM G3しか使っていません。

シンプルなセッティング
シンプルなセッティング

新モデルが出てるので、中古市場の程度の良いものでも ずいぶん安くなりました。

私は このモデルの方がスイッチ類が大きくて使いやすいです。

これだけなのに、スタジオに入ったら、アンプのリターンに繋げることで、すぐにメモリしてあるセッティングでサウンドが出せるわけです。

ペダルセッティング

自作プリアンプ内蔵のボリュームペダル

↓次のアンプ設定で フェンダーDXを使う時は イコライザー追加(ペダルの歪み調節の補助)

ZOOM G3(アンプ設定:フェンダーDX または BOGNER ecstasy/キャビネットは共通)

↓(ノイズリダクション:シングルPUのノイズが多い時だけ設定)

モノフォニック・ピッチシフタ(シフトピッチは ー2ズラしてます)

Cryモジュレータ

↓コーラス(モノラル)または Detune(タイムをズラしてます)

アリーナリバーブ

以前に詳細なセッティングをツイートしたことがあるので、以下に掲載しておきます。

G3は6つのエフェクトを設定可能。

ギターアンプは使わずライン接続で済ませたいのでG3で設定。

シミュレータをどこまで引出せるかが鍵。

セミアコにはBognerかFender DeluxeReverbが合う。

後者の場合、gain54,tube55,level57,treble47,middle42,bass32,presence36,cabinet BOGNER4×12。

これには何年もかけた。

Twitter @snjfatherより

ほとんどのギタリストは、出汁のレシピのように教えたがらないようですが、私の場合は長年試行錯誤した成果をみんなに試してもらって、駄目でも ここから自分なりのサウンド作りのベースにしてもらえば、早くマイサウンドに到達するのではないかと考えているのです。

愛器のセミアコをかなりの間、鳴らしてなかったので、ボディーの木が締まっちゃって鳴りがイマイチになってしまいました。

こういうこともあるので 私はメモリしたアンプシミュレートを 季節の温度や湿度の変化などによるセミアコの鳴りに合わせて更新しています

富士弦楽器製造 Greco SV800 を使用する時

弦は.10~ .46のセット(.10~.52は使わなくなったので セッティング記述から削除しました)

【 Fender DeluxeReverb 】

イコライザー (160hz 0、400hz 1、800hz 2、3.2k 3、6.4k 2、12k 1、LEVEL 111)を先頭にセットして ボリュームペダルを上下した時の歪みバランスをとっています。

gain 55、tube 37、treble 47、middle 38、bass 32、presence 38、cabinet BOGNER4×12

OUTPUTは direct

セミアコは季節の影響を受けやすいので このセットは少々変わることがあります

なお セッティングの前提となるのはギター本体のPU高やポールピースの高さですから まず次の記事の内容を実施します

Michael Kelly P-90 thin line Spalted Maple を使用する時

弦は.09~ .46のセット

Bogner ecstasy

gain 27、tube 36、treble 48、middle 45、bass 30、presence 38、cabinet BOGNER4×12

OUTPUTは direct

前提となるPU高やポールピースの設定は 前項の方法と基本的には同じですが P90は木ねじマウントなので ピッチが大きく 微細に回すだけでも高さが変化して難しいです

私のギター改良の主な特徴

富士弦楽器製造のGRECO SV-800改

ナット、サドル&ブリッジ、PUと電気系サーキット等は劣化により交換しましたが、加工削りを施すほどに改良したのが次の箇所です。

1 ペグ位置の変更

2 ネックエッジの丸め加工

3 特殊なテールピースの上げ方と音振動の方向変更

ここから画像の説明です。

1 ペグ位置の変更

ここまでやる人は滅多にいないでしょうね。

位置変更をしたのは3弦と4弦のペグです。

どうしてこんなことをしたのかというと、このギターは弦がナットからペグに向かう「ハ」の字の角度が大きかったため、ナットに負荷がかかり、チューニングが狂いやすい症状があったのです。

その面では三角ヘッドのギターはとても理に適っていると思います。

矢印の幅がペグの移動距離です
矢印の幅がペグの移動距離です。

この加工ではペグ穴に固めの材質の木栓をプラスチックハンマーで叩き込んで、ドリルで穴を開け直すわけですが、思ったほど大変ではありませんでした。

残念だったのはペグのつまみがヘッドに当たってしまうギリギリまでしか位置を動かせなかったことです。

結果では、チューニングは安定したので施工して良かったです。

2  ネックエッジの丸め加工

1968~9年のギブソンES335のネックは、41mmのナローネックですが、私のSV800は43mmなんです。

私は手が大きくはないのでエッジを削って握りやすくしようと考えたわけです。

ちなみに後に知ったのですが、ラリーカールトンが監修した Sire H7のネックエッジも丸めてあるそうです…。

サウンドハウス/Sire(サイアー)H7

エッジ(バインディング部分)の丸め加工は、電動ドリルに円柱ヤスリを装着して、サーっと上下に削り流していったわけですが、もし皆さんがやるなら100均のダイヤモンドやすりで丁寧に削った方が良いですね。

バインディング部分の角(エッジ)を削った
バインディング部分の角(エッジ)を削った

丸めた結果、他人が弾くと「なんかこのネック細くねぇ?」と言います。

10人中8人はそう言って、握りやすくて弾きやすいと言いますが、ただ、今後フレット交換することがある場合は、フレットの端のオーバーバインディング施工は出来ないでしょうね。

フレットが末端までないので、1弦と6弦がネックから落ちやすいと思われがちですが 今までそのようになったことはないです。

私の場合は、本ブログの別ページで紹介しているナット加工の際に、溝切り工程で溝位置を内側に寄せる調整も同時に行っているので、オーバーバインディングしていなくても支障がないようにしてあるのです。

3  特殊なテールピースの上げ方と音振動の方向変更

テールピース高を上げるのは、サイトの他のブログページでも記述していますが、弦のテンションが弱くなるからではありません。

弦のテンション(張力)はスケールが同じで 同じ音程である以上、変わることはありません。

テンションが弱くなると感じるのは、弦がサドル上を滑りやすくなるので、チョーキングの際に柔らかくなったと感じるためです。

つまり、チョーキングによる音程の上がり方が 微かに弱くなります。

ではなぜテールピースを上げるのでしょうか?

テールピースを上げると 弦振動のベクトルの方向が下に向いて ボディーがよく響くことになるからです。

テールピースは何となく上げればよいというものではありません。上げすぎると弦がサドルの上で踊ってしまうので、ビビり音が出てしまいます。

理想的なのはサドルとテールピースの間の弦の角度がギターヘッドの角度(14度位?)と同じなのがよいです。

なぜなら、ナット上とサドル上で弦に与える負荷が違うとチューニングに狂いが生じ始めるからです。

さて、本題に戻りますが、私のギターは、テールピースの上げ方が特殊なんです。

通常のスタットボルトを使っていないのです。

キャップボルトとワッシャー。テールピースを上げると矢印の方向が下を向く。
キャップボルトとワッシャー
テールピースを上げると矢印の方向が下を向く

画像で分かりますかねぇ。

テールピースを上げるために1.6mmのワッシャーを何枚か重ねて高さ調整をしているんです。

また、ワッシャーを固定し、弦の支点をガッチリ固定するために、六角穴のキャップボルトを使っているんです。

このボルトは、前掲画像の全ネジタイプから 今では次の画像の低頭の半ネジタイプに変更(R4.6.6更新)したんですが、既製品のテールピースとスタッドボルトは グラグラしていて音振動をロスしているハズなので これを抑制する効果を狙っています。

低頭 半ねじタイプのキャップボルト
低頭 半ねじタイプのキャップボルト

このおかげで、音量とサスティンがアップしました。

ワッシャーの高さは、1弦側で3.2㎜(2枚)、6弦側で6.4mm(4枚)にしています。ワッシャーの枚数で高さが固定的に決まる仕組みにしているのです。

この方法は皆さんにもオススメです。

既製品ではフィクサーからテールピースロックシステムが出ていますね。

参考としてリンクを貼ましたが、インチ規格とミリ規格には充分気を付けてください。

Michael Kelly P-90 thin line Spalted Maple

P90シンラインは 別のページで紹介してるので 次のブログカードを参照してください

【まとめ】

ギターアンプのセッティングは難しくて時間がかかるけど、プロは出汁のレシピのように教えてくれません(当然です…)。

これを読んでサウンド作りのベースにし、早くMYサウンドに到達しましょう。

GRECO SV800のペグ位置の変更、ネックエッジの丸め加工、キャップボルトとワッシャーを使ったテールピース高、音振動の方向変更の紹介。

弟子
弟子

以前、関連した話を教わったと思うけど まさかペグの位置まで変更していたとは…。

マチャペロ
マチャペロ

弦楽器ではバイオリンでよくやる手法なんだよ。

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