~DIYで棄損事故/素人が不十分な安全対策で庭木を伐採/倒れた木で隣家のフェンスと雨戸をへこませてしまった話~
今回は、素人がやる伐採作業(DIY)の危険性について、隣家からの倒木で毀損してしまった出来事を題材にした注意喚起の記録(ブログ)です。
※ちなみに この出来事以降、お隣とは さらに親しくなりました(笑)
先日、お隣さんから~
樹木の刈り込み作業で木を倒してしまって、お宅に被害を与えてしまいました…。
不幸にもDIYによる棄損事故が発生したのです。
ことの始まり
ある日、隣の奥さんから~
自宅の庭の樹木を刈るので、フェンスの隙間から、お宅の敷地に葉っぱなどが入り込むと思うんです。
お仕事でお留守でも、こちらの者が敷地に入って、外周掃除をさせて下さい。
毎年のやつですよね?
OKですよ!
という毎年のやり取りがありました。
11月の末のこの時期は、仕事から定時で帰ってきても外は真っ暗です。
その日も帰宅して暗い玄関前まで来ると、これも毎年のようにお隣がくれる大量の柚子が白いレジ袋に入って縁側に置いてありました。
この柚子と砂糖を熱めのお湯で溶かして飲むと、寒いこの時期にはとっても体が温まります。
当日に行われたであろう隣の伐採作業がどうだったかは気にもせず、いつものように夕食の時間を迎えました。
何かあったのだろうか?
すると、隣の旦那さんから電話がありました。
それと同時に奥さんが我が家の門前に来ています。
奥さんの応対は妻が行い、私は旦那さんからの電話に応対しました。
実は、本日の樹木の刈り込み作業でミカンの木を倒してしまって、お宅の雨戸を凹ませてしまいまして…。
え~!ホント?
外に出て現場を見てください。
まずは、どんな状態なのか見ましょうということで、みんなで外に出て隣の家に面する裏手に足を運びます。
倒木による被害
隣の旦那さんは、フェンスの向こう側でLEDの立派なランタンを持って立っていました。
このとおり、我が家の倒木で、お宅の雨戸とフェンスを壊してしまいました。
モルタル壁でなくて良かった…。
ガラスを割ってくれたほうが後の修理は簡単なのに…。
私は咄嗟にそう思いました。
雨戸がべコリと
フェンス越しのやり取りになったのですが、早速、雨戸の方に目をやると「うぉ~!」雨戸がベッコリ逝ってます。
この雨戸サッシは、別の投稿記事でも取り上げましたが、雨漏りが発生したことがある箇所です。
この雨戸は、波状というか蛇腹状というか、そういう表面の造りになっていて、アルミ板の鋼性を出す構造になっているのですが、その山々が直径40㎝くらいの範囲で根こそぎ潰れています。
フェンスも歪んでしまった
また、フェンス越しに木が倒れたため、フェンスの天板にあたるL字鋼が下に湾曲してフェンスの網がたるんでいます。
雨戸は、戸袋方向に動かすと、扉の全体が湾曲して腹が出ている状態なので、戸袋に入りません。
雨戸は薄い金属で出来ているので音が良く響きます。
たぶん、すごい衝突音だったのではないでしょうか?
隣の旦那さんと、それらの問題箇所の確認をして、後日、先方が知っている大工さんがサッシ屋さんを連れて見積もりに来ることになりました。
我が家が仕事で留守にしていても、敷地に入って近くでしっかり見てもらうことに私は承諾しました。
素人がやったのか?
もちろん、費用は先方の賠償ですが、植木屋さんの保険を使うのでしょうか?
もしかして専門の植木屋さんではなくて有志で伐採作業を行ったのかもしれません。
プロは事前にロープで保安措置をするので、隣家に倒木させるような事故を起こすとは考えにくいからです。(後で聞いたら、やはり近くの知り合いの農家の人が着手したらしいです。)
まあ、その辺の事実関係がどうであれ、私からは「きれいに復旧してくれればそれでよい。」ということを先方に伝えました。
毀損箇所は確認した所だけではなかった
数日後、昼間は我が家は留守でしたが、大工さんとサッシ屋さんが見に来たらしく、その結果を夜帰宅した私に電話で伝えてきました。
雨戸は外から外れたので、凹みを応急処置として押し戻し、とりあえず戸袋には入るようにしておきました。
雨戸は凹みが顕著な1枚に加えて、もう1枚にも凹みが見つかり、2枚とも湾曲しているので両方交換します。
雨戸の修繕必要箇所は2枚になった
ふつうは立ち合い承諾がない限り、棄損した箇所を力ずくで曲げ戻すようなことは、やらないのが事業者のルールだけれども、雨戸2枚とも交換するという事を先方は既に判断していたのでしょう…。
・フェンスは、L字鋼1本が4mもあるが、取り外して鉄鋼整形してから組み戻しします。
・雨戸については家の外装塗装時にアイボリーに塗ってあるが、同系色の物を探すのでそれでもよろしいですか?
・雨戸のメーカー表示の型式をメモしてポストに投函しておいてくれませんか?
~という話でした。
塗料の色番号が見つからない
その電話の段階では、アイボリーの色番号がわかるかもしれないので、雨戸の型番号と共にメモを投函するということにしました。
私は、我が家の外装塗装工事のスペア塗料に色番号が書いてあるのを知っていたので、早速、倉庫に見に行ったところ、雨戸に使用した塗料の瓶にだけ色番号が付いていませんでした。
当時の塗装屋さんに聞けばわかるのですが、たとえわかったところで色番号指定だと、1斗缶のような、まとまった量を仕入れなければならず、実現性は低いし、それほどのこだわりは私にはありません。
修繕方針の了承
先方あてのメモには
①雨戸は24年も前の製品なので、同じものはもうないと思うが、代用品でもサイズが合えばOK。
②色についても、2枚とも交換なので、同系色であれば目立たないのでOK。
いう返事をポストに投函。
それから1週間たって、またお隣の旦那さんから電話があって
同型の雨戸が見つかったが、色はアイボリーでなくホワイトしかなかったです。
フェンスのL字鋼の整形はやってくれる鉄工所がなかなかなくて難航しています。
という内容だった。
まずは雨戸を先行して交換することで合意。
フェンスはそんなに急がなくてもよいが、たるみが進むので施工は行う。
ということで合意。
あんなに古い型の雨戸が見つかったのは意外だった…。
注釈: 取消線部分は、あとで連絡があり、見つかったというのは隣の旦那さんの誤りで、サッシ屋さんは型が古くて見つからないので寸法を測って代用品を探すということだったそうです。やっぱりね…。
毀損された雨戸は私のDIYで補修塗装し続けてたものだった
実はこの雨戸は、私のDIYに関係していて、過去の外装塗装工事の際に、この雨戸も塗ってもらったのですが、危惧していた通り、雨戸の開け閉めの振動でフレームに接触している箇所の塗装が直線上に剥離するんです。
私が事前にそういうことを危惧していたため、塗装屋さんはあらかじめ濃いめの塗料を3回塗りしてくれていたのです。
しかし、うちの雨戸の形状は波打ち型の少し変わったものらしく、かしめビスが経年劣化で緩むと表面のアルミ板がフレームに当たるようになってしまうのです。
何回も塗装屋さんに補修してもらっても、また起きてしまう。
塗装の剥離は、製品構造上の問題でもあるし、自分で補修してみたいという気持ちもあったので、塗装屋さんにコツを教えてもらって、私がDIYでこまめに補修塗装をやっていたのです。
貴重なDIYのコツを発見した雨戸
そんな曰く付きの雨戸なんですが、学んだことがたくさんありました。
それは、塗装面とフレームの間に1本の切り込みを入れてみたのです。
そうすると、塗膜の剥離が切り込みで止まって、剥離の連鎖がなくなったのです。
これは貴重な経験をさせてもらいました。
塗装業者さんに、そのことを伝えたところ、今後の技術に取り入れたいということでした。
雨戸は他の窓にもありますので、この方法の発見は、私のDIYの貴重な技となり、他の雨戸の塗装剥離を防ぐことが出来たわけです。
棄損箇所の修繕施工
翌月の12月中旬になってから、それまで難航していると言われていたフェンスの修理を先行することになりました。
フェンス上部のL字鋼4mの交換
網のたわみが解消され、思っていたより綺麗に仕上げてくれました。
右側のL字鋼も艶々です。
雨戸2枚の交換
年が明けて1月9日、2枚の雨戸の代替品をもってサッシ屋さんが来宅。
今は雨戸の規格が統一されているので、寸法が合わず、我が家についていた物はどこを探しても無かったとのこと。
そのため、メーカーにある当時の雨戸の設計書を元に注文生産してもらったらしいのです。
色もアイボリーで戸袋の色と同じに見えます。
ヒダの数や深さが違うけど気になりません。
ここまで戻れば、雨戸ごときに異論はありません。
雨戸の鍵穴の位置が合わない(加工取付)
元についていた雨戸モデルのレプリカ仕様なので、何から何までジャストフィットとは私も思っていませんでしたが、やはり鍵穴の位置が少しだけ合わないということが発生しました。
鍵穴は調節できるように、裏側にあるプレートを動かせるようになっているのですが、画像の縦方向に5mm程度ずれていたので、このように鍵穴を手前にずらし加工しました。
この作業は、我が家のDIY工具も活用して、サッシ屋さんと共同作業となりました。
そして、施工後の全景です。
見てください!
何事も無かったように仕上がりました!
まとめ
隣の樹木が倒れて、我が家のフェンスと雨戸を棄損。
雨戸の取り換えは、今では生産各社の規格が統一されているので、古いモデルのサッシ枠では寸法が合わず、我が家についていた物はどこを探しても無かった。
そのため、メーカーにある当時の雨戸の設計書を元に注文生産してもらったが、鍵穴の位置は加工が必要。
棄損事故なので先方の費用負担ではあるが、かなりの額になったのではないか?