~雨樋(雨どい)の修繕工事/大雪が屋根から次々滑落、衝撃で雨樋が下がってきた/足場が必要な高所作業は DIYの限界ですね~
横浜市内だけどとても積雪する地域
横浜ってマスコミの調査では、行ってみたい街、住んでみたい街にいつもランキングされるよね?
みんながイメージするのは、テレビドラマによく出てくる港周辺の風景なんだと思うけど、電車で数駅離れると山が多いんだよ。
別ページでも取り上げましたが、私の住んでいる地域は、隣の大和市に面していて、港側から見れば丹沢の山岳方面に向かって行った所です。
横浜市内では標高が高く、冬はとても寒くなります。
このため、毎年ではありませんが、一旦雪が降ると、とても積もるんです。
こういう話を地方の人にすると、ほとんどの人が不思議な顔をします…。
こんな感じです…。
市内に住んでいる人に聞くと、
我が家は横須賀市が近いんだけど、たとえ雪が降っても、こ~んなにはならないよ!
日陰斜面の雪が長期間溶けない
我が家の北側に面した屋根には、吹き溜まりとなった雪がたくさん堆積するのですが、陽が当たらないので1週間以上は溶けずに、時より「ド~ン、ド~ンと音をたてながら、大きな雪の塊で落ちてきます。
雪というより氷の塊の感じですね。
この塊は、屋根の雪止めをすり抜けて雨樋に堆積したり、次々に障害物に衝撃を与えます。
そういうことが、何年かの間に繰り返されていくと、雨樋の吊り金具が少しずつ傾いてきます。
雨樋が少しずつ下がってきた
吊り金具の釘の部分は、破風に打ち込まれています。
この穴が大きくなって、釘がブカブカに抜けているのです。
一度こうなってしまうと、下がり始めた雨樋は止まらずに下がり続けます。
雨樋の引っ掛けが複数割れはじめている
雨樋には、吊り金具の爪が引っ掛けてあって、水が流れるように勾配を付ける調整がされています。
エアコンの排水パイプも勾配を付けて施工されますが、雨樋の場合は何箇所もある吊り金具の取り付け位置で相互バランスをとりながら勾配を付けるので、とても技術が必要なのだと思います。
このバランスが崩れた箇所には、荷重がかかり続けるので、我が家の雨樋の引っ掛かり部分は割れてしまって、吊り金具の役目を果たさなくなっていました。
修理の話は1年前からあった
雨樋工事は、家屋の屋根の高さの側面側になるので、高所作業用の足場がないと施工することは大変危険が伴います。
足場が必要となると、一般的にはDIYの範囲を超えてしまいます。
そういうわけで、今回の話はDIYの範囲を超えているので、テーマからは外れているようですが、具体的な施工打合せを事業者さんと行う上で、参考になると思いますので記事にしました。
事業者さんへ修繕の依頼(最初の事業者)
そこで、最寄りの事業者さんと、DIYでやりたかった施工内容を打合せすることにしました。
事業者さんが言うには、
私たちの立場からすると、無理難題でない限り、明確かつ具体的な指示があった方がやり易いです!
今回の雨樋は、母屋とセカンドハウスとの間にあって、ひと気のない所なので、雨樋がどうしても必要だとは思っていないのですが…。
破風の傷みは内部に水が入り込むので放置したくない。
DIYでやるとしたら、撤去するか、雨樋の割れた爪と吊り金具の位置を変える方法を考えるがどう思いますか?
撤去については、この真下に温水器が設置されているので、撤去した後の不具合やリスクを考慮する必要があることは、私は理解していました。
現在の雨樋は樹脂が曲がったまま紫外線にさらされていたので、
曲がりが元に戻りません。
勾配がつけられず水が流れないので、交換した方が将来コストとしては有利かと…。
高所の危険作業であることを考えると部品代や工賃は高いものではありませんが、費用の3分の2は足場代です。
足場が必要な工事はDIYの範囲を超えるので、致し方ないのですが、足場についても家と家との間のツッパリを使った部分足場で行えるか聞いたところ、それでコストを下げようということで、交換工事を行う準備をすることになりました。
催促しても工事に来てくれない
雨漏り修繕で色々教えてくれた事業者だったが…。
1か月経っても動きがないので催促してみたら、「別の工事で立て込んでいるので、また連絡する。」との事だった。
その後、2回連絡したが同じ繰り返し。
そうしているうちに、新型コロナウイルスの感染拡大。
とうとう最初の話から1年近くが過ぎた。
最初の事業者は断り、馴染みの塗装業者に相談
そんなある日、母屋の外装塗装をしてくれた事業者さんが、近くで施工しているので我が家の塗装面の具合も見に来たということで、門の前でばったり出会ったのです。
そこで、これまでの話をすると、「うちでもやりますよ!」
この事業者は、これまで下請けをしていた腕の良い職人たちが集まって、組合のようなスタイルで仕事をしているのです。
質の良い塗料を使って、腕の良い職人がイイ仕上げをしてくれて、他社の見積り相場の3分の2の費用でやってくれるので、私のお気に入りの事業者なんですが、雨樋工事もやるようになったとは知りませんでした。
私は常に複数社から見積りをとって、仕様と費用の評価をするのですが、この塗装業者は当然対象になっていませんでした。
素早い対応と納得の仕様・仕上がり・費用
数日後、雨樋の職人さんを連れて見積りに来てくれました。
その職人さんにも、私から直接考えを伝えて、施工方針の意見交換を行いました。
結論的には、やはり雨樋の変形や工事をしないことのリスクが論点となり、当初の通り、足場を使った交換工事で、この事業者に依頼することにしました。
職人さんとの直接的な意識合わせは、何よりも大切なことだと私は考えています。
そして、費用の方ですが、やはり足場代が6割を占めますが、全体費用は断った事業者のなんと4割安!
この事業者とは今後も長い付き合いになりそうです。
施工開始
母屋とセカンドハウスの狭い隙間に突っ張りで部分足場を設置
通常、足場の設置には時間がかかります。
しかし、部分足場ということもあってか、搬入を含めて1時間以内で設置が終了しました。
さすがプロのテキパキとした仕事ぶりです!
同額で梯子も付けてくれたので、目的の雨樋の取り換え工事は、見る見るうちに進んでいきます。
寒冷地用吊り金具に変更して設置数を増やしてネジ込み
既設の吊り金具は、アンカーに釘を使っていて、破風に打ち込みしていたため、これが容易く抜けたということも不良原因の一つでした。
旧金具の取外し後は変性コーキングで防水します。
せっかくの足場設置だということで、周辺の目地コーキングも快く補修してくれました。
雨どい施工で難しいのは、水が両脇に流れるように勾配をかける調整が必要なことです。
このため、今回の吊り金具は寒冷地仕様の肉厚で位置調節の付いたネジ込み式のものを選定しました。
メインの雨樋は4.5mを交換
腹の部分が垂れ下がっているわけですから、水の流れに対して逆勾配になっています。
長い期間垂れ下がり、曲がったままになっていた雨樋は、元の形に蘇生することはありません。
このため、家屋の壁面の一辺の長さ分となる4.5mを交換することになります。
今回使う材料は、ダンラインエクセル55(DL55)。
型番号さえ合っていれば、周辺の既存部品への組み込みが出来ますから、現場では切断工とメーカー指定の接着剤またはエスロン液による溶着工と傾斜付け工程だけで安価に仕上げることができます。
安定した足場の上で、見る見るうちに作業は進んでいきます。
施工完了
雨どいの設置が終わり、確認したところ、屋根の傾斜と雨樋の位置がピッタリ合っています。
これまで雨樋の中腹部分に泥が堆積してドンドン荷重が増して、下がり続けていたことがよく分かります。
雨樋の真横から傾斜を確認すると、しっかり受け升に向かって傾斜が付いています。
私の完了検査は当然OKでした。
今回は、足場を使う必要がある高所作業だったので、私のDIYの範囲を超えていました。
しかし、私がDIYで行うとしたら、このようにしたい、という打合せを設けることが出来ました。
そこでは、私が最も重要視する、実際に施工する職人さんとの意見交換を行い、施工方針を共有できたことは仕上がりにも現れています。
とてもいい仕上がりです。
【追記】私がかねてからDIYで補修したいと思っていた、雨樋下の延長下にある斜め排水管の塗装補修について、職人さんが塗装前の下処理のペーパー掛けまでやってくれて、折角足場があるのでということで、1段目まで上がることを許され、管延長1.5mの排水管の再塗装をわたしが自分でやりました。
まとめ
足場を使う必要がある高所作業は、安全管理上、DIYの範囲を超えている。
しかし、DIYで行う場合の自らの施工方針を事業者に充分伝えて、施工職人が私の代わりにやってくれるというスタイルは可能。
実際に施工する職人さんとの意見交換を直接行うことで、施工方針を共有することは仕上がりにも現れる。
これは、安くイイ結果を得るためのコツと言っても過言ではないと思う。
職人さんは、嫌がらなかったの?
ん~、分かんない!(笑)
ただ、職人さんは発注側の明確な指示があった方が、手戻りにならないので、やり易いという人の方が多いよ。