~キャビネットツイーターのレベルコントローラー不良/ヒューズ交換でツイーター復活/特殊形状のヒューズを同規格の代用品で交換~
ジュンヨシハラが手に入れたアンペグのベース用キャビネット(SVT-410HLF)は 中古品だったのですが 4発のウーハーとバスレフの他 ツイーターも付いています
(参考)
サウンドハウス:AMPEG / SVT-410HLF ベース用キャビネットキャビネットスピーカーの修繕は 別の記事で書いたことがあります
今回は続いての キャビネット内蔵基板の修繕記録です
前回の修繕時に 気になっていたのですが Highのレベルコントロールが効いてないようです…
作業開始
配線と状態のチェック
配線はシンプルで分かり易い接続回路でした
この回路は 主にツイーターの音質を制御してるハズなのですが…
ヒューズは 見込み通り 可変抵抗器に接続していて 切れても ウーハーは鳴り続ける配線です
あれ~ 同じ値のヒューズが直列してますねぇ
これだと 電流量は変わらないので 突入電流の遮断目的としては 意味のない配線だと思いますが…
必ず切れるように予防してるんでしょうか? 並列なら 許容電流量が倍になるので それなりの意味があるんですが…
まあ 設計者の思想に従って そのまま作業を進めます(笑)
ヒューズが真っ黒だ!
基板の表側を見ると ありゃ~ヒューズが真っ黒
テスターを当てると反応なし!…芯線が飛んでます
このキャビネットは 以前 廃業したスタジオで使われていたらしく お客が持ち込んだヘッドアンプの出力インピーダンスが大きく 過電流になったのか?
電源投入時に突入電流が発生したのか?
ヒューズの経年劣化か?
今となっては原因は分かりません…
この基板は 前掲の画像の右側の可変抵抗器で 主にツイーターのトーンを制御する回路なので このヒューズが断線してもキャビネットのウーハー音は出ています
このため dbレベルコントローラーの不良はあまり気にしていませんでした
見たことない形状
サメの卵みたいな形をした 見た事ない形状のヒューズです(笑)
ネットで色々な記事を見ると 回路付きスピーカーに使ってるタイプらしいのですが アンペアなどの規格が合うものは 市販では見つかりませんでした
値を示す刻印があるハズなんだけど
刻印は4とF … 裏側にS
光の具合で読みにくいなぁ…
4アンペアの速断型(FまたはS)ですね…
ちなみに計算してみる
この回路は 35W 8Ω のツイーターユニットに繋がっています
W=I×I×R なので I (電流A)は 2.09アンペアくらい…
一般的には 1.5∼2倍のヒューズを使うので 4Aのヒューズは 的外れでなさそうですね…
モーター等の大きな突入電流が発生する物には タイムラグ型の T の記号が刻印されたヒューズを使うようですが 今回は一般的は電子基板なので 速断型の F や S が刻印されてるのも納得です
代用部品の選定
同じ形状の物が出回ってないので 4A-Fの250V リード線付きを購入
交換の目論見
もともと ヒューズを基板から浮かすためのスペーサーが付いていました(小っちゃいポリ管)
スペーサーの加工
リード線の長さに合わせて スペーサーを低く加工
半分に切って それぞれ使いました
交換
今回は 元の取付方法と同じように 基板にハンダ溶接します
絶縁とハンダ付け
ショートしないように リード線を熱収縮チューブで絶縁
ガラス管が基板に直接触れないように 加工したスペーサー(前述)で嵩上げしました
裏側でハンダ溶接して綺麗につきました
導通テスト
さて 導通テスト…
うぉ~ ツイーターって こんなに鳴ってるんだ~
ツイーターのTONEテスト
裏の㏈コントローラーを回してみます
うぉ~ TONE調節が自由自在になったぞ~
作業終了(まとめ)
ベース用キャビネットの Highのレベルコントロールが効かない
ヒューズが飛んでる
見た事ない形状のヒューズで 同じものが流通していない
刻印は4とFとS
4アンペアの速断型と判断して… 4A-F 250vのリード付きで交換