本文に広告リンクを含みます
電子工作

サイレント(スイッチ)プラグの改良修繕

この記事は約3分で読めます。

~サイレントプラグの故障/スイッチプラグはギターシールドの必需品/マグネットタイプの不良は諦めがち 修理出来るかもしれない~

先日 ベーシスト・シンガーソングライターのジュンヨシハラの本番中に ストラップからベースが外れて落下するアクシデントがありました

本人は 瞬時に点検して シールドプラグの異状に気付きました

本番中の出来事なので会場はザワつきましたが 本人は至って冷静です

手際よく 自分で他のシールドと交換して 演奏は続きました

machapero
machapero

いやぁ~ この時は さすがプロだな~って思いました

休憩時間中に 私はステージに駆け寄り シールドを見たのですが サイレントプラグのスイッチ部分が ガッチリ喰い込んだままで スイッチがoffになりません

ねじ込み式のプラグを手で分解して 中を見ると シールド板が潰れています

プラグの差し込み方向に かなり強い衝撃が加えられたことがわかります

作業開始

プラグの分解

今回の対象は ノイトリック製のL型サイレントプラグNP2RX-AU-SIRENT

磁石を利用してON OFFする優れものです

サウンドハウス:NEUTRIK ( ノイトリック ) / NP2RX-AU-SILENT

スイッチ部分が中に入ったまま
スイッチ部分が中に入ったまま

ねじ込みブッシュを外して カバーをスライドします

スライドカバーを外す
スライドカバーを外す

下の画像は 銅製のシールド板を切り取った後ですが アクシデントの衝撃で全体が潰れて 修復不能な状態でした

プラグの先端をトントンすると シャフトが後に抜けてきます

プラグシャフトを抜く
プラグシャフトを抜く
抜けてきました
抜けてきました

さて 問題箇所を見てみましょう…

スイッチリングの動きに 強い抵抗があります
スイッチリングの動きに 強い抵抗感があります

スイッチのリングの動きに抵抗があります

中を覗くと マグネットがリング状に入っていて 取り出すと三分割に割れていました

中のマグネットが割れていた
中のマグネットが割れていた

原因の断定と対策

マグネットリングが プラグの根元で強い衝撃を受けて 台座部分に乗り上げたため 中のマグネットが割れていました

原因と対策
原因と対策

幸い 中のマグネットは 綺麗に3分割に割れていて 接着剤で内壁への貼り付けは可能な状態でした

割れたマグネットをリングに貼り付け

貼り付け時には N極S極が惹かれ合って動いてしまうので 少し難しいですが 向きに気を付けて 傷のついた方をプラグの根元側になるように貼り付けます

再掲
再掲:マグネットの貼り付け

プラグシャフトの台座を切削加工

ダイヤモンドヤスリで 根元部分の台座を切除(画像は切削後)

このようにすれば スイッチを奥まで押し込んでも 中のマグネットに負荷は掛かりません

台座を切削
台座を切削

原状復帰 作業終了

原状復帰は 分解した手順を逆に行うだけですが 配線を動かすので 断線し易いことから ハンダ溶接もやり直しました

ノイトリックの製品は 堅牢性があって お気に入りなので 諦めずに修理してみました

その後 快調に使用しています

修繕完了
修繕完了

使っているシールドは 過去に掲載したことがあるので ご参照下さい

まとめ

サイレントプラグのスイッチ部分が ガッチリ喰い込んだまま スイッチがoffにならない…

マグネットリングが プラグの根元で強い衝撃を受けて 台座部分に乗り上げ 中のマグネットが割れていました

シャフトの形状を削って変更 修理完了

マグネットタイプのサイレント(スイッチ)プラグの不良は 諦めてしまうことが多いのですが 高価なものなので 故障の原因がわかれば 修理出来るかもしれません

タイトルとURLをコピーしました