~ピック選び/早弾きとカッティングではピックの形によって弾き易さが大きく変わります。どのようにピックを選んでますか?~
普段使っているピックが自分の演奏スタイルに合っているのかどうか、振り返り考えたことがありますか?

私が今使っているピックは、好きなギタリストが使っているモデルだから。
その他は、デザインが可愛かったりカッコよかったり…。
そうやって選べばいいんですよね?

私もはじめの頃はそうだったなぁ~。
でもね、それだけだと上達が遅れるんだよ!
たしかに好きなギタリストの使っているピックモデルを最初に使用してみるというのは間違いではありません。
むしろ自分に合ったピック探しの第1段階としては正しいことだと思います。
ただし、憧れのギタリストは自分とは手の肉付きや大きさ、弦のタッチなど、根本的な前提条件が違うので、同じように弾けるということにはなりません。

そう言われても、た~くさんあるピックの種類の中から、自分に合ってる物がどれだか分かんないよ…。

そうだよね!だからたくさんのピックを使ったことのある人の感想を聞くのが早道につながるんだよ。
上級者は意外とそういうことを記事にしていないんだよね。
そこで、これまでたくさんのピック形状を使った経験をもとに、いくつかのアドバイスを記事にしますので、参考にしてください。
ピックの種類は無限にある
ピックは少しの形の違いや素材によって、弾き具合が大きく変わります。
このため種類は無限に拡がるものなので、この記事で現物写真を示そうとすると、むしろ限られた情報となってしまいます。
このため、今回は私がフリーハンドで描いた描画イメージを掲載して、似たようなピックでもココが違うということがわかるようにします。
この形がもたらす効果が自分の演奏スタイルに合っているんじゃないか?という物があったら、ショップのギターピック一覧などで、現行販売されているのか(廃版になっていないか)などをチェックしてみてください。
サウンドハウス/ギターピック一覧ピックの形状
まずは代表的なピックの形状区分を冒頭において、その中でも少し形状が違うものと、サイズの違いまで掘り下げていきます。
この辺の詳細まで記事にしているサイトは、これまで見たことはありませんので、上達に向けた大きな参考になるのではないでしょうか?
トライアングル型
一般的に「トライアングル型」と言われている物の中には、さらに種類があります。
【三角タイプ】

①大きめなものは、弦のテンション圧力に負けないので、ベースのピック弾きによく使われます。
②小さめの物もありますが、ギター用として使えるものの、その場合は三角型ではなく、このあとに紹介する「おにぎり」を使う人がほとんどですね。
【おにぎりタイプ】

左はおにぎりタイプの一般的なモデル 右は同じ形で小さいモデル(これがなかなか良い)
三角っぽいけど全体的に丸みがあるもの。
早引きがしやすくなりますが、先端の角度が丸みを帯びているので、滑る感じになり、弦のハジキは弱くなります。
カッティングをするときは、引っ掛かりが緩和できるし、ピックをしっかりつかめるので最適だと思います。
「おにぎり」の一般サイズの物は、Charが使用していますね。
小さめの物は、カシオペアの野呂一生が使用しているようです。
ティアドロップ型

ティアドロップ型は 握りの角が尖っている物や先端が尖っている物など種類が多い
トライアングル型よりつかみやすく、持ち手からあまりはみ出ない
また 弦との接触部分が鋭角なので、音のメリハリを表現しやすい
このため、ロックギタリストの多くが使っている傾向があるが、その他のジャンルでも使われている
先端に丸みがあるタイプ(描画左側)
描画左側のタイプは、ジェフベック(今は指弾き)やアルディメオラも使っている。
カッティングのときは長めに緩く握って、弦の引っ掛かりを緩和し、速弾きの時は短く握ってマシンガン的な動きをしやすくする等の工夫をするプロギタリストがいると聞いたことがあります。
想像ですがアルディメオラほどの高速な速弾きをする人は、おそらくこういう工夫をしているのではないでしょうか?
先端が凄く尖っているタイプ(描画右側)
ティアドロップ型の中でもさらに弦との接触部分が鋭角なので、音のメリハリをさらにつけやすい。
引っ掛かりが気になる人は避けた方が良い。
カッティングのときは長めに緩く握って、弦の引っ掛かりを緩和し、速弾きの時は短く握ってマシンガン的な動きをしやすくする等の工夫をする。(前項同様)
ティアドロップ型を全体的に丸めたタイプ/細長くしたタイプ

微妙な違いなので、描画にするには難しいのですが、ティアドロップ型にはとても種類が多くあるということです。
(1)ティアドロップ型を全体的に丸めたタイプ
これはマルチに使えるのでオススメです。
フュージョン系のギタリストが好んで使っていますね。
①少し細くして丸みを帯びたタイプ(描画左上)
②ひと回りサイズを小さくて、さらに丸みを帯びたタイプ(描画左下)
特徴的なのは、②は少し小さいので、派手なカッティングをしようとすると、やや難があることは否めませんが、フュージョン系のギタリストはソロパートが多いので、このタイプでも問題ないのではないかと思います。
ラリーカールトン、リーリトナー、ジョンスコフィールド、スティーヴルカサーなどがこのタイプを使っています。
特にラリーカールトンとジョンスコフィールドは、ほぼ同じ形(描画左の上)を使っていますね。
リーリトナーとスティーブルカサーは、描画の左下のタイプです。
(2)ティアドロップ型を細長くしたタイプ(マンドリンタイプ/描画右上)
昔はラリーカールトンもこのタイプを使っていたらしいですが、現在は違います。
メリハリや音に表情を付けやすく、味のあるフレーズを奏でやすいので、ソロイスト向けです。
私も長年使っていました。
カッティング・ストロークは、少しやり難いので、厚さを1mmより下げて(0.97mm)弦と喧嘩しないように弾いていました。
私の推測ですが、カールトンがこのタイプのピックをやめたのは、それまでのソロからフォープレイでバンド活動を始めた時にバッキングの必要性からタイプを変更したのではないか?と思います。
ピックが飛びやすいので、持つ手をグーにして(ラリーカールトンやロベンフォードのように)ピックを握っている人向けです。
ジャズ型

これは私が使っていた「JazzⅢ」タイプのピッチブラック。
同じ形でホワイトがあり 材質が違います
ホワイトの材質は弦に当たるとカチカチ感があります。
現在はホワイトを使っています(後述)
これらジムダンロップのピックは コンマ何ミリ単位で厚さを選ぶことが出来る優れものです。
サウンドハウス/JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) / TORTEX PITCH BLACK JAZZ III GUITAR PICK/1.00先ほどの「ティアドロップ型を全体的に丸めたタイプ」の描画の右下に描いたタイプですね。
小っちゃいです。
私のような 手を握って中指や薬指を多用する演奏スタイルでは、この「JazzⅢ」にような小さいピックの方が馴染みます。
カッティングだけの曲では、前述した「おにぎりタイプの小さいやつ」を使うなど、使い分けをしていた時もありました。
ホームベース型
特殊すぎるので描画は省略しますが、五角形です。
これを使っている人は、私はリッチーブラックモアしか知りません。
親指と中指で挟んで弾いていたのが印象的でしたね。
彼は、1弦が0.008を使っていたので そっと弾く感じですかね?
コイン型
コインを使っている人は、私はブライアンメイしか知りません。
最近、映画「ボヘミアンラプソディ」でクイーンサウンドがたっぷり紹介されていますが、あのギターサウンドです。
シングルPUの出音にトーンをかけて、逆にコインをピック代わりにすることで音をぎらつかせるという、類を見ない手法をとっていましたね。
サムピック型
サウンドハウス / サムピック 一覧親指にはめて使うピックです。
フォークギターでは定番ですね。
エレキの分野ではマルチなギタリスト是方博邦やロイブキャナンが使っていますね。
アルペジオとか指弾きを多用する人、親指以外を使ってフラメンコのようなカッティングをしたい人が使っているようです。
サムピックは、たくさんの種類は販売されていないので、ピック部分の長さや先端の丸み等の選択肢がほぼありません。
このため、自分がDIYでヤスリ掛けの整形を行うことが多く、何種類か作って、その日の曲目などに合わせて、ピック部分の長さで使い分けするギタリストが多いと聞いたことがあります。
私は中学生時代にフォークギターも弾いていたので、親指サムピックだけでなく、人差し指、中指、薬指のフィンガーピックも使って高速アルペジオなんかして、バンジョーみたいに楽しんでいましたが、ときどき弦に引っかかるので、しばらく使った後には親指のサムピックしか使いませんでした…。(笑)
厚さ・固さ
最近では「Hard」とか「Soft」という表示よりも、mm表示が多いように思います。
Thinやsoft(0.5mm程度)
ピックがしなる分ワンテンポ遅れる感じがする。
初心者はカッティング・ストロークはやり易いと感じるかもしれませんが、次第に弾きにくさを感じてきます。
Midium(0.7mmあたり)
使っている弦の太さやテンションにもよるが、やや弦に負けてる感じがする。
やはり、ピックがしなる分ワンテンポ遅れる感じがする。
HardやHeavy(1mm前後、それ以上)
この硬さを使う人が最も多い。
自分のタイミングで音が出る感じ。
これ以上の厚さ(硬さ)になると、弦と喧嘩してしまうが、先の丸いピックであれば厚いもので3mmがジャズギターで使われている。
ピックの厚さや硬さを決めるには、弦やピックの形状との兼ね合いもあるということですね。
弦とピックが喧嘩しあっちゃったら弾きにくいですから…。
私はヘビーボトムの弦を使っているので、ピックは1mmを使っていましたが、あえて0.88mmを使って 弦を弾くときのペロンペロンした感じ(音が細くなります)を逆に利用して音の表情を探っていたことがありました(前述)
現在は JazzⅢのホワイト1.00㎜を使っています。弦に当たる時のカチカチ感が 逆に表情をつけられるのでお気に入りです。
サウンドハウス/JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) / TORTEX JAZZ III WHITE/1.00
弦については他のページで記事にしたことがあるので参考にしてください。
素材
セルロイド
滑りが良い、タッチが分かりやすい。
おすすめ。
ナイロン
丈夫なので減りに強い。
タッチが分かりにくい。
ザラザラ感がある。
ポリアセタール
ナイロンに似ていると言われています。
私の記憶の中では使ったことがないと思います。
これまで、凄くたくさんのピックタイプを使ってきたので、もしかして、ナイロンと思って使っていたかもしれません。
正確な所見を書けなくてスイマセン。
デルリン
ギザギザした感じという評価があります。
私はヌルッとした感じを受けていたので、評価がかみ合わず少々困惑しています。
使い始めと少し摩耗して素材の「地」が出てきてからの感触が異なるのかもしれません。
べっ甲
ホテルカリフォルニアのソロで有名なドンフェルダーが使っていましたね。
薄くても硬いので使い始めは困惑するかもしれません。
弦とのタッチがパリパリ感があるのでカッティングには向かない印象があります。
メタル
文字どおり金属です。
弦との間で金属のぶつかり合う音をあえてほしい人は使ってみてもよいかと思いますが、弦にダメージを与える可能性はありますね。
とくにワウンド弦には…。
ブライアンメイはPUにトーンをかけて、逆にコインをピック代わりにすることで音をぎらつかせるという、類を見ない手法をとっていました。
これも一種のメタルピックということになりますね。
まとめ
サウンドハウス/ギターピック一覧ピック選びは、自分の演奏技術の向上に大きく影響するので、「好きなギタリストが使っているから」とか「デザインが可愛い、カッコいい」という理由で決めないこと。
カッティング・ストロークをやり易くするには、おにぎり型の小さめのがおススメ。
音に明瞭さや表情を付けたいのであれば、 ティアドロップのマンドリンタイプだが慣れが必要。

ピックはとても大事なツールで、個人の感触の違いが音色やフレーズに出るものなので、ピック探しの当初の目安(取っ掛かり)ということで解釈してください。