~zoomG3の小さな押しボタンスイッチが反応しない/7つのスイッチを繋ぐ樹脂が折れた/DIYでエポキシ補強して修理完了~
アンプシミュレーターってアンプの代わりになるエフェクターでしょ?
壊れちゃったらエレキが鳴らないじゃん!
今回は鳴るには鳴ったんだけど、設定の保存が出来なくなっちゃったんだ。
毎回の設定しなおしはゴメンだよね!
久々に動画収録をしようと思ったが…。
そもそもの話…G3のチューナーを使う前に
私が最後にアドリブギターの収録をしたのは、ぴんはげさんの正月企画「これが俺のあけおめフレーズ」に動画投稿して以来だから、もう1か月は経っていました。
今回もZOOM G3を使いますが、1か月もギターに触っていなかったので、ギターケースの中で弦が部分的に錆び始めていました。
部分的に弦が錆び始めている
弦は錆び始めると すぐに全体的に広がるものです…。
しかし、使用しているプレーン弦がエリクサーのアンチラストだったので、厳密な音質はともかく、3か月は錆びを感じない優れもので、全体が錆びず 部分的なのです。
このため、よく使う5フレ、7フレ、12フレあたりだけが ポチポチと黒染みのように部分的な錆が出ていたのです。
ちなみにラウンドワウンド側はダダリオ製です。
収録する前に せめて弦の交換くらいはしよう…
エリクサーのプレーン弦はほとんど錆びないのですが、3か月以上は経っていて、伸びた弦は音のハリを失っています。
また、別の記事でも書きましたが、錆びた弦で弾き続けるとフレットの片べりをとても早めてしまいます。
そこで、バラ弦が買いやすいサウンドハウスに .010 .013 .017のエリクサーと .030 .042 .052のダダリオをいつものように注文したのですが.030などは需要数が少ないので在庫がないらしく1か月はかかりそう…。
現地工場生産の輸入品なので、コロナの影響で工場も休みなんですかね?
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なんだか はなしの内容が弦の交換の話題に脱線してませんかぁ?
ごめんなさい!前置きが長くて脱線しました…すぐに本題に移ります。
アンプシミュレーターの小さなボタンスイッチが!
さて、弦を張り終えて まずは音感でチューニング!
仕上げにチューニングメーターでオクターブチェックも行うのですが、私の使用しているアンプシミュレーターには、そのチューニングメーターも内蔵されているので、その調整とゲインの調整もしたのです。
このゲインの調整は、前回の動画投稿をTwitterであらためて聴いてみると、クランチの音が気に入らなかったためです。
このため、ゲインを下げて、プレゼンスを上げて、ディレイをクールな響きに調整したのです。
そのセッティングで、みんなが聴き易くなったハズ?
ということでzoomG3のメモリーボタンを押しました。
「ミシッ!」押した指先に感じるイヤ~な音。
画面に出るはずの「complete!」のメッセージが出ません!
メモリーボタンはセッティングの要なのに…。
外観で見えるメモリーなどの7つのキーボタンは、透明なキャップ状の樹脂で、中の電子基板の押しボタンスイッチを押し下げる役目をしています。
これがないと、毎回、基板スイッチのon offは棒とかで突っつかなければなりません。
これはDIYの経験を活かしてなんとかせにゃアカン!
分解開始
これまでも各記事で述べていますが、DIYでゼロから「ものづくり」をするのと、そこにあるものを分解する修繕とは前提が全く違いますから、今回のケースをDIYで行うなら自己責任です。
電子機器の内部を触る時に注意しなければならないことは、ICなど集積回路系のショート、トランスによる感電、磁気による帯電、ハンダを使うときは耐熱性です。
今回はzoomG3と接続しているボリュームペダルには自作のプリアンプを内蔵しているのですが、それには大きめのコンデンサを使っているので、電源を抜いてもしばらく音が鳴り続けます。
これがアースされて消音するまで待って、接続しているzoomG3も含めて中身の蓄電をスッカラカンにします。
次に手洗いです。
コロナ対策とかそういうことではなくて、私がよく行う静電気対策ですね。
冬場は蛇口や出てくる水に触っても「パチン!」と静電気ショートするので、さりげないこの工程が大事なのは、みなさんも経験があると思います。
基板の取り外し
さて筐体を開きます。
分割した基板が見えます。
それぞれがモジュールとしてユニット化しているので、メンテナンスがやり易い合理的な設計が施されています。
一番上にある基板のネジ6本を外し、外部ジャックの固定ナットも外して基盤をゆっくりめくります。
線材が断線しないように指先の感覚を研ぎ澄ませます。
下にもう1枚の基板がありました。
壊れたパーツの位置を目指して、この基板も外します。
見えてきました!基板側に押しボタンスイッチがずらり並んでいます。
透明樹脂でできた7個のスイッチキャップが、それぞれ薄い2本脚でプラモデルのようにつながっています。
その脚が白く劣化して破断しています!
こんなに薄くて細い脚をどうつなげる?
一般的に考えるのは瞬間接着剤でしょうが、振動や曲がりなどの耐久性に難があります。
また、華奢な脚の肉付け加工もできません。
破損箇所の材質がアクリルやポリなら溶剤のエスロンを使って溶かしながら接着しますが、粘りがないので、接着する脚が動いてしまい、今回の工作には向きません。
見た目では破損箇所の材質はプラモデルと同じだと思うので、エスロンによる溶かす接着方法もボツ。
部品の状態は骨折状態ですから、釣り糸を添え木してエポキシを盛って胴太にする方法がベストだと思います。
しかし今回の場合、筐体のマウント溝に入らなくなるのです。
決断した方法は、シンプルにエポキシを14本の脚の表裏に塗布して肉厚を付ける方法。
この耐久性を信じることにしました。
思ったより耐久性はありそうだ
今回使った二液性エポキシの硬化は速かったです。
一晩を覚悟していたのですが、1時間で充分に硬化しました。
このため、分離してしまった脚は予定通りの位置に接着されて、肉厚も増した状態になりました。
装着した後の実用に耐えられるかですが、テーブルの上で転がしてみて「カラン、カラン」と乾いた音がすれば期待できる程度にはなっていると思います。
どこか密度に歪みがあると音が鈍くなりますから…。
組み立て・復旧・動作確認
ここからはご想像のとおり、分解の逆手順で行います。
注意しながら行わないと断線が起きやすい工程です。
私が電子機器のDIYで毎回緊張するのは、最後に電源を入れるときです。
例えが適切か分かりませんが、登頂した後の下山行程に似ているような気がします。
ショート破壊は最後の工程で起きやすいからです。
線材のかけらが接点をブリッジしてないか、最後によく確認することが必要です。
今回は無事通電して、破損したスイッチの動作テスト。
ボタンを押すと「complete!」の文字が出ました。
私はアンプシミュレーターで出力制御して、ダイレクトにスマホに接続して動画投稿(編集できないので一発撮り)しています。
修理が出来たので、メモリーした好みのセッティングで動画撮影ができます。
Repair Complete !
まとめ
樹脂製の部品を切断破損すると、断面接着だけでは元のような耐久性に戻すことは、ほぼ不可能です。
部品の状態は骨折状態ですから、釣り糸を添え木してエポキシを盛って胴太にする方法がベストだと思います。
どの程度まで復旧出来るかを考えて、使う材料を見極めましょう。
私の場合は、①ジャンク品を加工して装着する ②エポキシ樹脂を使って塑性部品を作成 ③柔らかいものならコーキング用のシリコンを使う 等が多いです。